Gravio HubKit Web UI ガイド
Gravio HubKit Web UIは、Webブラウザ経由でGravio HubKitの設定・管理を行うための管理インターフェースです。Gravio Hub X64などのLinuxデバイス上で動作するGravio HubKitを管理する際に使用します。
目次
- 1. 概要
- 2. アクセス方法
- 3. ログイン
- 4. ナビゲーション
- 5. 画面構成
- 5.1 統計情報(Hubs)
- 5.2 トリガー
- 5.3 推論モデル
- 5.4 チャート(統計)
- 5.5 アカウント管理
- 5.6 カレンダー
- 5.7 Gravio Hub設定
- 5.8 メンテナンス
1. 概要
Gravio HubKit Web UIは、以下の機能を提供します:
- システム監視: CPU、メモリ、ディスク使用状況のリアルタイム監視
- デバイス管理: センサーデバイスの登録・設定
- トリガー管理: イベントトリガー・タイマートリガーの設定
- 推論モデル管理: AIモデルのデプロイと管理
- データ可視化: センサーデータのチャート表示
- システム設定: ネットワーク、時刻、セキュリティなどの設定
2. アクセス方法
Gravio HubKit Web UIには、以下のURLでアクセスできます:
https://<ホスト名>.local/login
または、IPアドレスを直接指定する場合:
https://<IPアドレス>/login
注意: 初めてアクセスする際、自己署名証明書に関する警告が表示される場合があります。ブラウザの指示に従って接続を許可してください。
3. ログイン
ログイン画面
Web UIにアクセスすると、ログイン画面が表示されます。
デフォルトアカウント
初期状態では、以下のアカウントでログインできます:
ローカルアカウント
- ユーザー名:
gravio - パスワード:
graviohub
重要: セキュリティのため、初回ログイン後にパスワードを変更することを強く推奨します。
Gravio.comアカウント
Gravio.comで登録したアカウントでもログインできます。
言語設定
ログイン画面で言語を切り替えることができます: - 日本語 - English
4. ナビゲーション
ログイン後、画面上部にナビゲーションバーが表示されます。以下のメニューからアクセスできます:
| メニュー | 説明 |
|---|---|
| Hubs | 統計情報、デバイス管理、センサー管理 |
| トリガー | イベントトリガー・タイマートリガーの管理 |
| 推論モデル | AIモデルの管理 |
| チャート | センサーデータの可視化 |
| アカウント | ユーザーアカウント管理 |
| カレンダー | ビジネスカレンダー管理 |
| Gravio Hub設定 | Hub本体の設定(時刻、ネットワークなど)※Gravio Hub X64のみ |
| メンテナンス | システムメンテナンス設定 |
右上のユーザーアイコンから、ログアウトできます。
5. 画面構成
5.1 統計情報(Hubs)
Hubs画面では、現在のHubKitの状態を確認し、デバイスやセンサーを管理できます。
表示される情報
CPU使用率
- カーネル: システムで使用しているCPU使用率
- ユーザー: アプリケーションで使用しているCPU使用率
メモリ使用量
- 使用中: 現在使用しているメモリ量(GB)
- 利用可能: 空きメモリ量(GB)
ディスク使用量
- 総容量と使用量の表示
- データカテゴリ別の使用状況:
- メディアデータ: 画像・動画などのメディアファイル
- ログファイル: システムログ
- センサーデータ: センサーから収集したデータ
- 各カテゴリの保持期間設定
アクション設定
- 設定されているアクション数
データレコード
- SQLiteデータベースに保存されているレコード数
デバイスリスト
登録されているデバイスの一覧を表示します: - タイプ: デバイスの種類 - 物理デバイス: デバイス名 - デバイスID: 一意の識別子 - エリア/レイヤー: 紐付けられているエリアとレイヤー
デバイスを編集ボタンで、デバイスの設定を変更できます。
センサー管理
エリアとレイヤーの構造でセンサーを管理します:
エリアの管理
- エリアを追加: 新しいエリアを作成
- エリアの編集・削除
レイヤーの管理
- レイヤーを追加: 新しいレイヤーを作成
- レイヤーの編集・削除
- センサータイプ(Kind)の設定
デバイスのバインド
- デバイスをバインド: 物理デバイスをレイヤーに紐付け
- 論理デバイスの有効/無効切り替え
- デバイスのアンバインド
コントローラモードと被管理モード
HubKitは以下のモードで動作できます:
- コントローラ: 他のHubを管理するメインHub
- 被管理(Managed): コントローラから管理されるHub
- 非管理(Unmanaged): 単独で動作するHub
被管理Hubとして設定する場合は、管理設定ボタンからコントローラを指定します。
5.2 トリガー
トリガー画面では、イベントトリガーとタイマートリガーを管理します。
イベントトリガー
センサーイベントに応じてアクションを実行するトリガーです。
イベントトリガーを追加ボタンから作成: - トリガー名: 識別用の名前 - エリア/レイヤー: 監視対象 - 条件: トリガー発火の条件 - アクション: 実行するアクション - カレンダー: 参照するビジネスカレンダー
タイマートリガー
スケジュールに従ってアクションを実行するトリガーです。
タイマートリガーを追加ボタンから作成: - トリガー名: 識別用の名前 - スケジュール: 実行タイミング(時刻、曜日など) - アクション: 実行するアクション - カレンダー: 参照するビジネスカレンダー
トリガーの操作
- 有効/無効: スイッチでトリガーのオン/オフを切り替え
- 編集: 鉛筆アイコンでトリガーを編集
- 削除: ゴミ箱アイコンでトリガーを削除
- 複製: 選択したトリガーを複製
タグによる分類
トリガーにサブタグを設定して分類できます。検索ボックスでタグによるフィルタリングが可能です。
5.3 推論モデル
AIによる推論モデルを管理します。
対応モデル形式
- TensorFlow: オブジェクト検出モデル
- TensorFlow Lite: 軽量オブジェクト検出モデル
- TensorFlow Lite(分類): 画像分類モデル
モデルの作成
モデル作成ドロップダウンから選択: 1. モデル名を入力 2. 必要な設定を行う 3. 作成を実行
モデルのアップロード
ZIPアップロードボタンから、事前に作成したモデルファイルをアップロードできます。
モデルの管理
| 操作 | 説明 |
|---|---|
| デプロイ | モデルを有効化してアクションから利用可能にする |
| アンデプロイ | モデルを無効化する |
| 編集 | モデル設定を変更 |
| エクスポート | モデルをZIPファイルとしてダウンロード |
| 削除 | モデルを削除 |
5.4 チャート(統計)
センサーデータをリアルタイムでチャート表示します。
チャートタイプ
- 折れ線グラフ: 時系列データの推移
- 棒グラフ: 値の比較
- 円グラフ: 構成比の表示
- 温度: 温度センサー専用表示
- 湿度: 湿度センサー専用表示
- 気圧: 気圧センサー専用表示
- CO2: CO2濃度センサー専用表示
- ドア: 開閉センサー専用表示
チャートの作成
+ボタン(追加アイコン)をクリック: 1. チャートタイプを選択 2. エリア・レイヤーを選択 3. 表示オプションを設定 4. 作成を実行
チャートの操作
| アイコン | 説明 |
|---|---|
| 編集 | チャート設定を変更 |
| ピン | キオスクモードで表示するチャートを固定 |
| 削除 | チャートを削除 |
キオスクモード
設定アイコンからキオスクモードを開始できます。デジタルサイネージのように、ピン留めしたチャートを全画面表示します。
表示モード: - スライド: チャートを順番に表示 - グリッド: 複数チャートを同時表示
背景画像やロゴのカスタマイズも可能です。
5.5 アカウント管理
ユーザーアカウントとAPIトークンを管理します。
ユーザー一覧
登録されているユーザーの一覧を表示: - アカウント名: ログインに使用する名前 - 名前: ユーザーの氏名 - 役割: ユーザーの権限レベル
ユーザーロール
| ロール | 説明 |
|---|---|
| Admin | すべての操作が可能な管理者 |
| Developer | 開発者権限 |
| Maintainer | メンテナンス権限 |
| AppUser | アプリケーション利用者 |
| MQTT | MQTT接続専用アカウント(Gravio 6.2.1以降、Linuxプラットフォームのみで利用可能) |
ユーザーの管理
- 追加ボタン: 新規ユーザーを作成
- 編集アイコン: ユーザー情報を編集
- 削除アイコン: ユーザーを削除
注意: gravioアカウントは削除できません。
APIトークン
外部システムとの連携用にAPIトークンを発行できます。
- トークン作成ボタンをクリック
- トークン名と有効期限を設定
- 作成されたトークンを安全に保管
注意: トークンは作成時のみ表示されます。紛失した場合は再発行が必要です。
5.6 カレンダー
ビジネスカレンダーを管理し、トリガーの動作日を制御します。
カレンダーの用途
- 営業日のみトリガーを実行
- 祝日・休日にトリガーを停止
- 特定期間のみ動作を有効化
カレンダーの作成
- 新規カレンダーを作成
- 有効な日付/無効な日付を設定
- トリガーからカレンダーを参照
5.7 Gravio Hub設定
注意: このタブはGravio Hub X64デバイスのみで表示されます。
Gravio Hub本体の設定を行います。
タイムゾーン設定
- 利用可能なタイムゾーンから選択
- NTP同期または手動設定
NTP同期: - NTPサーバーを指定して自動同期 - ローカルNTPサーバーとして動作させることも可能
手動設定: - 日付と時刻を直接入力
ホスト名設定
Gravio Hubのホスト名を変更します。
https://<ホスト名>.local
でアクセスできるようになります。
注意: ホスト名変更後は、新しいURLでアクセスしてください。
パスワード変更
gravioアカウントのパスワードを変更します。
要件: - 8文字以上、32文字以下 - 確認のため2回入力
ネットワーク設定
無線LAN(WiFi)
- SSIDの選択(検出されたネットワークまたは非表示SSID)
- パスワードの入力
- DHCPまたは固定IP設定
有線LAN
- DHCPまたは固定IP設定
- IPアドレス、ゲートウェイ、DNSサーバーの設定
SSH設定
SSHアクセスの有効/無効を切り替えます。
注意: SSHを有効にする際は、セキュリティに十分注意してください。
Bluetooth設定
Bluetoothの有効/無効を切り替えます。
サウンド設定
通知音やサウンド出力の設定を行います。
5.8 メンテナンス
システムのメンテナンス機能を提供します。
HubKit情報
現在のHubKitに関する情報を表示: - バージョン情報 - ライセンス状態 - システム識別子
ライセンスキー
ライセンスキーの入力・更新を行います。
ソフトウェアアップデート(対応機種)
Zigbeeファームウェアなどのアップデートが可能です。
SSL証明書設定
HTTPS通信用の証明書を管理します。
- SSL使用: HTTPSを有効化
- キーペアファイル: 秘密鍵ファイルのアップロード
- 証明書ファイル: 証明書ファイルのアップロード
プロキシ設定
HTTPSプロキシ、HTTPプロキシの設定を行います。
- プロキシURL
- 認証情報(必要な場合)
メール設定
アラート通知などで使用するメールサーバーを設定します。
- SMTPサーバー
- ポート番号
- 認証情報
- 送信元アドレス
バックアップ/リストア
エクスポート(バックアップ)
- バックアップボタンでバックアップを作成
- 完了後、エクスポートボタンでダウンロード
インポート(リストア)
- ファイルを選択でバックアップファイルを指定
- インポートボタンでリストアを実行
注意: リストア後、システムの再起動が必要な場合があります。
サポートログエクスポート
問題解決のためのログファイルをエクスポートします。
- エクスポートボタンをクリック
- ログファイルがダウンロードされます
電源管理(対応機種)
- シャットダウン: Gravio Hubの電源を切る
- 再起動: Gravio Hubを再起動
- 初期化: 工場出荷時の状態にリセット
警告: 初期化を行うと、すべてのデータと設定が削除されます。
トラブルシューティング
ログインできない
- ユーザー名とパスワードを確認してください
- Caps Lockがオフになっていることを確認してください
- ブラウザのキャッシュをクリアしてみてください
ページが表示されない
- Gravio HubKitが起動していることを確認してください
- ネットワーク接続を確認してください
- ファイアウォールの設定を確認してください
設定が保存されない
- 管理者権限でログインしていることを確認してください
- ブラウザのJavaScriptが有効になっていることを確認してください